一流の通訳者は言葉に込められた本当の意味を察する

英語が話せれば通訳ができる、というのは大きな間違いです。
通訳の仕事は言葉を訳して伝えることだけではありません。本当に重要なのは言語の異なる人同士のコミュニケーションを助けることであり、言葉を訳して伝えるというのはその一手段にすぎません。ある言葉にその人はどんな思いを込めているのか、そのことを理解して仕事に反映させられるのが一流の通訳者です。
「NO」という一言でも強い拒絶なのか、それとも申し訳なさそうに断っているのかで印象は全く異なります。相手がその言葉をどのような意図で話しているのかを通訳者が理解していなければ両者の関係がこじれてしまう可能性もあります。ビジネスや政治の場で活躍する通訳者は特に相手の意図を慎重に読む事が求められます。言葉の意味そのものだけではなく裏に込められた意味まで理解することができて初めて一流の通訳者になれるのです。
交渉や話し合いの場面ではたとえ話や社交辞令、皮肉といったように繊細な言語表現もよく用いられます。通訳者が言葉の意味を理解していなければ大きなトラブルに発展してしまう可能性もあります。
ある日本の政治家は外国の要人と良い関係を築きたいという意味で「裸の付き合い」という言葉を用いましたが、この言葉を直接英訳して伝えてしまった場合、先方に本来の意図と全く違う性的な意味でとらえられかねません。良い関係を築きたいという本来の意図を保ちつつ別の表現を使ってコミュニケーションをつなぐ、そんな気遣いができるようになれば一流の通訳者の仲間入りです。

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