ひとつひとつの音の発音よりも流れ重視で

「TH」や「F」の発音の仕方を丁寧に習って、舌の位置を正しく意識した発音は、実は正しすぎて逆に非常に聞き取りにくい文章になってしまうことがあります。音の発音を正確に知ることも第一ステップとしては有効ですが、そこはサラリと流しすぐに次のステップへ移る必要があります。

次のステップとは、ひとつひとつの音を「正確に発音しすぎない」ことに注意するステップです。「Thank you」を「サンクッ イユー」と言わずに「サンキュー」と言ってしまうのがこれにあたります。自然につなげることで、より聞き取ってもらいやすい英語に近づけることができます。

この作業へのアプローチはさまざまですが、参考書で「リエゾン」または「リンクキング」と呼ばれる項目を勉強し頭にいれることで基礎を作ります。その上で字幕やスクリプトのついた音声を聞き、一部分でかまわないので、実際にどこがどう繋がっているのかをじっくり観察してみます。

参考書に載っているルールは非常に多く、全てを覚えて実践することを心がけると、結局また不自然な発音に戻ってしまうため、基礎を学んだ後の「実際の観察」により、自分に真似できそうなものと、頻繁に起こっていると感じる「リエゾン」が、どのような組み合わせなのかいくつかピックアップします。

そして自分がピックアップしたものに限り、ルールを注意深く意識して実践します。例えば「there is」や「store in」など「Rプラス母音」がまずは目に留まった、という場合はまずここから実践します。「R」の後のみ注意しながら読む練習をします。

このように、基本のルールを学んだ上で、そのルールの中でも自分の実践しやすいものから取り組むことが大切です。全てを意識しすぎたがちがちの英語は理解されづらいので、ルールの一部分、出来そうなところだけ実践するくらいでちょうど肩の力の抜けた自然な発音を実現することが出来ます。

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